モビリティの未来に向けて、そしてその先へ、どのように備えていますか？

「ダウが自動車業界に長く携わってきたということが、まずはポイントだと思います。私たちは、業界は、一世代に一度、あるいは100年に1度、このような変化を経験していることを理解しています。2020年には、業界全体が材料科学とソリューションについて、長い間見られなかったようなオープンさで話し合うという、非常に大きな機会が生まれた。

"当社が認識したのは、シリコーン、ポリウレタン、プラスチック、アクリルに至るまで、幅広い化学品を持ち、多種多様な技術を備えているダウは、製品のサイロとして市場に投入することで、顧客に提供する製品を最適化できていないということでした。

顧客は製品ではなくソリューションを探していました。MobilityScienceプラットフォームに当社の技術を統合し、自動車業界向けのワンストップショップを構築しました。
ポイントは製品ではなく用途にあります。」

「電動モビリティへの移行で興味深いのは、素材への考え方が完全に見直されたことです。

複数の機能の再設計が行われています。

「一例として、エンジンとバッテリーの間の熱伝導を管理するという課題が挙げられます。これは火災安全に影響を与えます。 

あるいは、車の航続距離を伸ばしたければ、バッテリーのサイズを大きくします。そのため、当社のENGAGE™（エンゲージ）ポリオレフィンエラストマーシリーズを使用して金属部品をプラスチックに置き換えることで、軽量化を実現しています。

もう一つの例は、電気自動車にはエンジンのホワイトノイズがなく、音響材料の需要が急上昇しているということです。そのため、BETAFOAM™音響技術が大幅に成長しています。

エネルギー効率は、材料科学における最大のニーズの1つとなっています。電子機器を熱伝導性材料で封止するための熱管理の改善が求められています。電気自動車への切り替えの全体的な目的は、低炭素モビリティであるため、素材はサステナブルでなければなりません。

そこで当社は、業界が求めている新しいツールや素材を提供しています。」

「循環性は、最大の課題の1つです。規制によって推進されています。
現在ブリュッセルで進められているEUの使用済み製品指令は、厳しい規制を課し、循環型社会への需要を促進するでしょう。

通常、循環型になる場合、リサイクルします。しかし、自動車業界は、高性能材料から非常に高品質の基準を必要としています。

そこで私たちは、性能に妥協することなく分子に第二の人生を与える、アドバンスト・リサイクルと呼ぶものを開発しています。これは、ビルディングブロックの段階から戻ることを意味します。」